ライフステージと健康

妊娠中・授乳中は健康診断を受診できる?

公開日:2023.08.22

健康診断の項目には腹部を触る検査や、胎児に影響を与える検査も含まれるため、妊娠中や授乳中の受診には注意が必要です。もし知らずに検査を受けると、身体に痛みが出る、検査の結果が不正確になってしまうなどの恐れもあります。では、妊娠中・授乳中はどのような検査を避けるべきなのでしょうか。詳しく確認していきましょう。

1.妊娠中や授乳中は健康診断を受けても良い?

「そもそも、妊娠中や授乳中に健康診断を受けても良いの?」と疑問をお持ちの方も多いでしょう。
結論から言えば、妊娠していることや、授乳中であることを事前に伝えて許可が出た場合は、妊娠中・授乳中であっても健康診断の受診は可能です。

ただし妊娠中や授乳中には、胎児への影響を考慮し、一部の検査を受けることができません。
たとえば、CT検査やX線検査は、放射線被ばくによって胎児に影響が出る恐れがあるため、妊娠中はできれば避けるべきとされています。

また授乳中に胃カメラ検査などで鎮痛剤を使用する場合は、医療機関によって中止期間は異なりますが、一定期間の断乳が必要となる場合があります。
母体への負担を考えると、産後6ヶ月以降に受診することがおすすめです。

2.妊娠中や授乳中に受けない方が良い検査

多くの検査が受診可能な一方で、妊娠中や授乳中には避けるべき検査もあります。それぞれのケースにおいて避けるべき検査について、妊娠中・授乳中に分けて紹介します。

2.1 妊娠中に受けない方が良い検査

妊娠中に受けない方が良いとされる検査項目は以下の通りです。

【一例】
・CT検査やX線検査(胸部や胃部)
・腹部触診
・乳がん検査(マンモグラフィ)

前述の通り、CT検査やX線検査(レントゲン)は、放射線被ばくによって胎児に影響を及ぼす可能性があるため、できれば避けるべきとされています。また、乳がん検査(マンモグラフィ)も同様にX線を使用するため、妊娠中は受けない方が良いでしょう。

さらに、腹部触診などの腹部圧迫の可能性がある検査も、避けたい検査の1つです。

2.2 授乳中に受けない方が良い検査

授乳中に受けない方が良いとされる検査項目は以下の通りです。

【一例】
・乳がん検査(マンモグラフィ)

授乳中の乳がん検査(マンモグラフィ)を避けるべき理由は、授乳中は乳腺が発達しており、圧迫による痛みを感じてしまうためです。
また、授乳中は乳房全体が白く写ってしまい、診断が不正確になってしまう可能性があることからも、授乳中は避けるべきとされています。

3.妊娠中や授乳中の健康診断・人間ドックは医師と相談しながら受けましょう

健康診断や人間ドックには、腹部を触る必要がある検査や放射線を使用するX線検査などが含まれます。該当する検査は胎児に影響を及ぼすリスクがあるため、妊娠中はなるべく避けて受診しましょう。
また、授乳中の乳がん検査(マンモグラフィ)も避けるべき検査の1つです。

ただし、本記事で「避けるべき検査」として紹介した検査であっても、緊急を要する場合などは、医師の指示によって受診が必要なケースもあります。妊娠中・授乳中の健康診断や人間ドックは、医師に相談のうえで受診するようにしましょう。


<編集部より>
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≪執筆者プロフィール≫
ライター・タケウチ ノゾミ
フリーライター・編集者。医療、介護、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。
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参考

※当記事は、2023年7月に作成されたものです。
※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。

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