気になる症状と病気

よくある目の不調と日常でできるセルフケア

公開日:2026.04.13

パソコンでの作業や、スマホでSNSの閲覧をしていて、目の不調に悩まされたことはありませんか。私たちの目は、デジタル機器の使用によって知らず知らずのうちに酷使されています。「病院にいくほどじゃないから」といった理由で、目の不調を放置していると、生活の質や仕事のパフォーマンスが低下するだけでなく、深刻な目のトラブルを引き起こすことがあります。そこで今回は、よくある目の不調の原因と日常でできるセルフケアについて紹介していきます。

1.よくある目の不調

「目が疲れる・乾く・かすむ」など、目の不調にはさまざまなものがありますが、実はそうした不調には思わぬ病気が隠れていることがあります。症状が強い場合は放置せずに眼科を受診して、目からのSOSを見逃さないようにしましょう。

よくある目の不調考えられる主な原因疑われる主な病気
目が乾く・乾燥した空気
・デジタル機器の長期使用
・ドライアイ
・アレルギー性結膜炎
・シェーグレン症候群
目が痛い・ごみなどの異物の混入
・逆さまつ毛
・度の合わない眼鏡やコンタクトレンズ
・デジタル機器の長期使用
・ドライアイ
・眼精疲労
・角膜炎
・結膜炎
・急性緑内障
目がかすむ・老眼、乱視などの視力低下
・糖尿病による眼底出血
・デジタル機器の長期使用
・眼精疲労
・白内障
・緑内障
・糖尿病による網膜症
・ぶどう膜炎
目が疲れる・度の合わない眼鏡やコンタクトレンズ
・デジタル機器の長期使用
・ドライアイ
・眼精疲労
・緑内障
・白内障
目がかゆい・花粉やハウスダスト
・細菌やウイルス
・ドライアイ
・アレルギー性結膜炎
・感染性結膜炎

2.現代人に多いドライアイと眼精疲労

近年、デジタル機器の普及に伴い、長時間モニター画面を見ることが増えてきました。デジタル機器の使用は目に大きな負担をかけ、さまざまな目の不調の原因となります。その中でも特に、現代人を悩ませる症状であるドライアイと眼精疲労について解説していきます。

ドライアイ

ドライアイは、涙の質と量が低下することで目が乾燥した状態を指します。涙には、目の健康を保つ上で重要な働きがあります。涙腺から分泌された涙は、まばたきによって目の表面に広がり均一な膜を形成します。この涙の膜は、目を乾燥や細菌の侵入から守る、眼球に酸素や栄養素を運ぶ、汚れや雑菌を洗い流し目を清潔に保つといった役割があります。こうした涙の働きが弱まると、目が乾く、かすむ、ごろごろする、かゆくなるといった症状につながります。

眼精疲労

眼精疲労とは、長時間目を使う作業を続けることにより、目の疲労感、痛み、かすみ、充血などの目の症状に加えて、頭痛や肩こりなどの体の症状も現れる状態です。疲れ目との違いとして、休息や睡眠をとっても症状が改善しないことが挙げられます。


眼精疲労は毛様体筋という目の筋肉へ、過剰な負荷がかかることで起こります。毛様体筋は収縮することによって、ものを見る際のピントの役割をしています。近くのものを見る際は、毛様体筋に力が入り緊張した状態になり、遠くのものを見る際は、力が緩んだ状態になります。そのため、パソコンでの事務作業やスマホの使用などで長時間、近くのものを見続けると、毛様体筋に疲労が溜まり眼精疲労につながります。

3.目の不調の原因と対処法

長時間のパソコン作業や、空気の乾燥など、目を疲れさせる要因は私たちの身の回りにあふれています。ここでは、目の不調を引き起こしやすい原因と、日常生活の中で取り入れやすい対処法をご紹介します。

デジタル機器の使用

デジタル機器の画面を長時間凝視していると、まばたきが少なくなり涙の分泌量が減少します。まばたきの回数を増やすことを意識して、涙が目の全体に行きわたるようにしましょう。


画面と目の距離が近いと眼精疲労の原因にもなるため、パソコン作業時の環境を見直してみることも大切です。画面と目の間は40㎝以上の距離をとり、視線はやや下向きになるように位置を調整しましょう。

空気の乾燥

エアコンの使用や冬の季節の影響で空気が乾燥すると、涙が乾きやすくなります。室内にいる際は、加湿器などを使用して湿度が50%程度になるように設定しましょう。エアコンの風が直接目に当たると、目の潤いが失われドライアイのリスクが高まります。そのため、エアコンの風向きや自分の位置を調整することも大切です。

ライフスタイル

生活習慣が乱れて睡眠時間が不足すると、目を十分に休ませることができなくなってしまいます。また、日々の生活の中で緊張やストレスを感じると、交感神経が優位となり涙の分泌量が減少します。規則正しい生活を意識して、睡眠時間は6時間以上を目安に確保するようにしましょう。


寝る前にスマホやパソコンを使用していると、画面からの光が目の負担となるだけでなく、寝つきが悪くなる原因となります。良い睡眠をとるためにも、就寝の1時間前にはデジタル機器の使用は控えるようにしましょう。

コンタクトレンズ

コンタクトレンズを長時間装用していると、ハードコンタクトレンズではコンタクトレンズの周りの部分の涙が減少し、ソフトコンタクトレンズではレンズが涙を吸収して涙の膜を破壊することで、目の乾燥を引き起こします。帰宅後はすぐにコンタクトレンズを外す、状況に応じて眼鏡と使い分けるといったようにコンタクトレンズを装着する時間をなるべく減らす工夫をしましょう。


また、コンタクトレンズの汚れを放置していると、細菌による角膜の感染症などの原因となります。コンタクトレンズを使用した後は、正しいケアを行い常に清潔な状態を保ちましょう。

アイメイク

アイメイクの仕方にも注意が必要です。まつ毛の内側の部分にはマイボーム腺という分泌腺があり、そこから出る脂質成分が涙の蒸発を防いでいます。しかし、まつ毛の内側部分へアイシャドウやアイラインを入れてしまうと、マイボーム腺が塞がることで脂質成分が分泌されにくくなり、目の潤いが失われてしまいます。


アイメイクの際は、メイクはまつ毛の外側にする、マスカラはまつ毛の根元には塗らないといったことを心がけましょう。マイボーム腺を正常に機能させるためにも、アイメイクをした後はしっかりと化粧落としをすることが大切です。

4.日常でできるセルフケア

目の不調を予防・改善するために、日常生活で取り入れやすいセルフケアを紹介します。症状が気になり始めてから対処するのではなく、毎日の小さなケアの積み重ねが大切です。今日からすぐに実践できるものばかりなので、ぜひ習慣にしてみましょう。

目を休ませる

デジタル機器を使用する際は、こまめに目を休ませてあげることが大切です。休憩は1時間あたり10分~15分程度とることが理想的ですが、難しい場合はパソコン作業以外の仕事をはさんだり、時々外の景色を眺めたりするといった工夫をしましょう。


気軽に目を休める方法として、「20-20-20ルール」というものがあります。これは、デジタル端末を使用する際、20分ごとに、20フィート(6m)先を20秒間見るというものです。状況に応じて上手に目を休ませ、長時間近くの画面を注視することがないようにしましょう。

目薬をさす

目薬には、医師の処方箋が必要となる医療用医薬品と、ドラッグストアなどで処方箋がなくても購入できる一般用医薬品があります。医療用医薬品の場合は医師や薬剤師からの指示に、一般用医薬品の場合は付属の説明書に記載された内容に従い、正しく使用することが大切です。


目薬をさす前は、ハンドソープなどで手洗いをして、手を清潔な状態にしておきましょう。使用する際のポイントは以下の通りです。


・目と目薬の容器は離す
目薬の容器が、まぶたやまつげ、眼球に触れてしまうと雑菌などが容器の中へ入り込んでしまいます。容器が目に接触しないように点眼する方法の一つに、「げんこつ法」があります。


やり方としては、まず、片方の手でげんこつを作ったら目薬をさす方の目の下まぶたの部分に当てます。そのげんこつの上に、目薬を持った手を固定するように置きながら点眼します。これにより、適切な距離を保ちながら目薬をさすことができます。


・複数の目薬をさす場合は、5分間あける
2種類以上の目薬をさす際に、間隔を置かず次の目薬をさしてしまうと、直前にさした目薬が外へ押し流されてしまったり、複数の目薬が目の中で混じりあって効果が弱まってしまったりすることがあります。そのため、複数の目薬を使用する際は、5分以上の間隔を空けてから次の目薬をさすようにします。


また、目薬をさす順番や点眼の回数など薬の使用に関して、医師や薬剤師からの指示がある場合は、必ず従いましょう。


・点眼後は、目を閉じる
目薬をさした後にまばたきをすると、薬が目の外へ流れ出てしまいます。点眼後は、目頭を軽く押さえながら、1分間ほどまぶたを閉じましょう。薬が目の中に長く留まることで、しっかりと効果を発揮させることができます。

目のストレッチ

長時間のパソコン作業などで凝り固まってしまった毛様体筋は、ストレッチでほぐすことができます。以下の手順で行ってみましょう。


(1)目をしっかりと閉じてから、パッと開ける。
(2)頭の位置はそのままで、黒目を右へ動かす。
(3)黒目を左へ動かす。
(4)黒目を上へ動かす。
(5)黒目を下へ動かす。
(1)~(5)を数セット行ってみましょう。

目のマッサージ

目の周りの部分をマッサージすることで、血行が促進され目の疲労感を軽減することができます。しかし、目の周りの皮ふは薄く、強く揉んだりこすったりすると目を傷つけてしまう恐れがあるので、軽めの力で優しくマッサージしましょう。


(1)眉毛と眉毛の間を、両手の中指と薬指で円を描くように揉む。
(2)眉頭、眉山、眉尻の順番で、中指と薬指をつかって揉んでいく。
(3)こめかみのくぼみの部分を揉む。
(4)目尻から黒目の下を通って目頭まで一周するように揉む。

目を温める

蒸しタオルや、ホットアイマスクなどを目の上に5分~10分ほど乗せて温めることで、血行が促進され眼精疲労の症状が緩和することがあります。蒸しタオルは、熱すぎるとやけどの原因となるため、40℃程度の温度になるようにしましょう。水で湿らせたタオルを600Wの電子レンジで1分半ほど加熱すると、ちょうどいい温度の蒸しタオルになります。

目の健康に役立つ栄養を取る

目の健康に役立つ栄養素を取ることも有効です。バランスのとれた食事を心掛けた上で、これから紹介する栄養素を積極的に取り入れてみましょう。


・ビタミンA
目の健康を維持したり、暗い場所でも物が見えるようにしたりする働きがあります。牛レバーやさけ、ブロッコリー、にんじん、カボチャなどの食品に多く含まれています。


・β-カロテン
体内で吸収された後、必要に応じてビタミンAへと変換されます。モロヘイヤ、にんじん、ほうれんそうなどの緑黄色野菜に多く含まれ、イモ類のさつまいもにも多く含まれています。


・ルテイン
紫外線などの有害な光から目を守り、目の老化や疲労を防ぐ働きがあります。ほうれんそう、からしな、キャベツ類、ブロッコリー、とうもろこし、卵黄、そばなどの食品に多く含まれています。

5.まとめ

目は体の中で最もデリケートな器官の一つです。デジタル機器との付き合い方や、普段の生活習慣を見直して、日頃から自分の目をいたわってあげることが大切です。症状が長期にわたって続いたり、日常生活に支障をきたしたりするほど深刻な場合は、お近くの眼科を受診して治療を受けましょう。

原稿・社会保険研究所Copyright


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<編集部より>
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※当記事は、2026年4月に作成されたものです。
※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。

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