健康的な食生活をしているはずなのに体調不良が続くのは、腸にすみついたカビのせいかもしれません。カビを増やさない「腸の毒出し」習慣を始めてみましょう。(以下、医師監修による記事です)
目次
1.増えすぎた腸内のカビが体調不良のもとに
カビは本来、誰の腸にもいる微生物です。微量であれば、腸内細菌がカビの活動を抑えるので、体に害はありません。
しかし増えすぎると有害物質を生み出し、体にさまざまな害を及ぼします。腸内の糖を発酵させ、アルコールを作ることで頭痛やめまいの原因になるほか、免疫力を下げたり、ビタミンの働きを失わせたりする物質も作ります。
さらに、カビが出す酵素が腸に炎症をおこし、腸壁の粘膜を破壊することもあります。壊れた腸壁から漏れ出た炎症物質が、血流に乗って全身に回ることで、あちこちで炎症や不調を引き起こすようになります。
2.あなたの腸にもカビが増えているかも!
下のAに当てはまる症状があり、かつBに1つでも当てはまったら、その不調はカビが原因になっている可能性大。Aのチェックが多いほど、大量のカビが増えていると考えられます。
A:症状チェック □お腹にガスが溜まりやすい □食事をするとすぐお腹いっぱいになる □水虫・カンジダなどの皮膚トラブルがある □顔に湿疹ができやすい、赤くなりやすい □異常に疲れやすい □気分の変動が激しい □頭痛持ちである B:状況チェック □雨やくもりの日は体調が悪い □これまで抗生剤を何度も服用したことがある □胃酸を抑える薬を長期にわたり服用している □甘いものやパンを食べると体調が悪くなる □甘いものが大好きで欠かせない |
3.カビの好物を断ち体調改善へ
カビを溜めない習慣として、まずは3週間、カビの好物となる食品を断ちましょう。3週間断つと、腸内からこうした食品への抗体がなくなっていきます。するとカビが減り、体調も改善に向かっていくはずです。
●毒出し4つの習慣
1)甘いものをやめる
砂糖に限らず、甘いものはカビの大好物です。前出のチェックリストでチェック項目がある人は、はちみつやてんさい糖も含めて、甘味はしばらく避けましょう。果物も、バナナなど甘さが強いものはいったんNGです。どうしても甘味がほしいときは、ステビアやキシリトールなど、血糖値の上がらないものを選ぶようにしてください。
2)パンをやめる
パンは、カビの大好物である砂糖や添加物を含んでいるものが多くあります。さらにパンに含まれるタンパク質の一種「グルテン」は消化しにくく、腸内の炎症を引き起こす原因に。これらを特に多く含む菓子パンや甘いパン、ロールパンなど柔らかいパンは、3週間しっかり控えましょう。
3)添加物を避ける
化学調味料や着色料など食品添加物は、腸にダメージを与え、免疫力を低下させる原因になります。完全に避けるのは難しくても、店頭でパッケージの表示を見比べ、できるだけ添加物が少ないものを選ぶようにしましょう。産地がわかったり、生産者の顔が見えたりするものは安全な場合が多いので目安にしてください。
4)抗生剤に注意する
抗生剤は、細菌にのみ効く薬です。ウイルスが原因の風邪には効かないどころか、腸内細菌を殺し、カビを蔓延させる原因になります。処方されそうなときは、抗生剤の必要性を医師に確認してください。ただし本当に抗生剤が必要なケースもあるので、その場合は医師の指示通りに飲み切ってください。
100%完璧に制限しようとするとストレスになり免疫力も低下するので、がんばりすぎなくてOKです。身体の変化を楽しみにして、実践していきましょう。
原稿:株式会社セントラルメディエンス コミュニケーションズCopyright
≪監修者プロフィール≫
内山葉子 医師
葉子クリニック院長、総合内科専門医、ホメオパシー専門医
自然医療や代替医療を専門とし、さまざまな難治性疾患の診療を行う。著書に『おなかのカビが病気の原因だった』他。
※当記事は、2023年8月に作成されたものです。
※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。
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