睡眠不足で日中に眠くなったり、頭がボーっとし始めたら、その場で目を閉じるだけの「3秒仮眠」をとってみませんか。脳が休まり、短時間でも頭がスッキリしてきます。(以下、医師監修による記事です)
目次
1.たった3秒でも疲労感が改善する理由
働き盛りの年代では、日ごろの睡眠時間が十分に取れないという人は多いもの。特に女性は仕事に家事、子育てと負担が多くなりがちで、慢性的に寝不足という声をよく聞きます。
しかし、眠りは脳の健全な働きに不可欠です。睡眠が足りずに脳が十分休めないと、心身の疲れが解消されません。知らないうちに疲労が溜まっていけば、やがて深刻な体調不良を引き起こす危険性も。
睡眠不足を補うには日中の仮眠が効果的なことが知られています。理想的な仮眠時間は20分。しかし仕事や家事に忙しくて、20分まとめて仮眠時間をとるのは難しいという方も多いのではないでしょうか。
そこでお勧めしたいのが「3秒仮眠」です。
3秒といえば寝たと言えるかどうかわからない短さだと感じるかもしれません。しかし五感の中でも目から脳に伝わる情報量はもっとも多く、全体の8割前後とも言われています。3秒だけでも目を閉じることで、膨大な情報を遮断し、脳を休めることができるというわけです。
方法は「目を閉じるだけ」とシンプルですが、事前に「3秒間休むぞ」と意識するとより効果が高まります。こまめに3秒仮眠をとることで、仕事や家事の効率もアップ。
終わったらすぐ伸びをするなど少し体を動かすと、さらにリフレッシュを実感できます。
2.効果的に3秒睡眠をとる4つの習慣
電車の中、オフィスのデスク、会議中……外出先でも気軽にとれるのが3秒仮眠のメリット。ここではさらに効果を発揮するための、4つのコツをご紹介します。
1)ランチタイム後に行う
人には1日2回、眠気のピークが訪れるとされます。一番は深夜、二番目が午後2時から4時ぐらい。特に食後は眠気が高まりやすいので、ランチタイムの後は3秒仮眠に適したタイミングです。
2)眠気を感じたら行う
いつでもどこでも手軽に脳を休ませられるのが、3秒仮眠のいいところ。頭がボーっとしたり眠気を感じたら、脳が休みを欲している証拠。とりあえず「休もう」と意識して、目を閉じてみてください。
3)安定したほどよい姿勢で
3秒仮眠に寝過ぎは禁物です。ベッドやソファに横になるなどリラックスのし過ぎはNGです。イスに座って背にもたれる、デスクにタオルを敷いて突っ伏すなど、ちょうどいい姿勢を見つけましょう。
4)目を開けたら体を動かす
「仮眠」と「起きる」の境目が曖昧になりがちな3秒仮眠。終えたら伸びをしたり、立ち上がったりして「仮眠終わり」と、脳と体にメッセージを出しましょう。「スッキリした」と意識したり、口に出して言うのもおすすめです。
3.時間があるときは「組み合わせ」仮眠法を!
仮眠の効果は時間の長さによって異なります。余裕があるときには、状況に応じて以下の3つの仮眠方法と3秒仮眠を組み合わせてみましょう。より効果アップが期待できます。
●1分間の「マイクロ・ナップ」
注意散漫になっているときに集中力が回復することが期待できます。特に夕方以降の仮眠に適していて、夜の睡眠の妨げになりません。
●10分間の「ミニ・ナップ」
脳の働きが活性化して、しっかり休んだ感覚が得られるはず。仕事中に行き詰ったときなどは思考が整理されてアイデアが湧きやすくなるといったことも。
●20分間の「パワー・ナップ」
仮眠の王道。NASAでも作業の効率化のために積極的に取り入れられているそう。寝る前にホットコーヒーを飲んでおくと、ちょうど起きる時間にカフェインが効いてきて寝起きが良くなります。
いずれの仮眠法でも、寝る前に「〇〇分で起きる」と意識してから寝るのがポイントです。
「3秒仮眠」を活用して、スッキリした毎日を送りましょう。
原稿:株式会社セントラルメディエンス コミュニケーションズCopyright
≪監修者プロフィール≫
坪田聡 医師
雨晴クリニック院長、睡眠専門医
睡眠の質を上げるための指導や普及に努める。著書に『脳が突然冴えだす「瞬間」仮眠』他多数。
※当記事は、2023年8月に作成されたものです。
※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。
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