気になる症状と病気

意外と知らない片頭痛の誘因と3つの対処方法

公開日:2023.08.28

若年層から高齢者まで、頭痛に悩まされている方は数多くいます。日常的に頭痛が起こる場合、その頭痛は片頭痛と呼ばれるものかもしれません。特に女性の場合、女性ホルモンの分泌バランスの変化によって頻繁に頭痛が発生してしまうケースもあるようです。片頭痛による不快感や片頭痛が起こる回数を軽減させることは、生活の質の向上にもつながります。片頭痛とはどのようなものなのか、痛みや不快感、発生回数を軽減するための対処法について一緒に確認していきましょう。

1.片頭痛とは?特徴と症状について

片頭痛とは、頭の片側、もしくは両側にズキンズキンと脈打つような痛みを感じる頭痛のことです。ここで説明する片頭痛の特徴や症状に思い当たる節がある場合、いつもの頭痛は片頭痛かもしれません。詳しくみていきましょう。

1.1 片頭痛の特徴

片頭痛の場合、前述したように脈打つ痛みが数時間から3日間ほど継続します。また、月に1~2回、多い方では週に1~2回と高い頻度で発生するという特徴があります。強い痛みにより、片頭痛が起こっている間は仕事や日常生活に支障をきたしてしまう方も珍しくありません。


片頭痛がある間、仕事や運動などで身体を動かすと痛みが強くなることもあります。一方で、痛みが引いた後は次の片頭痛まで痛みやその他の症状が消失するのも片頭痛の特徴です。


また、片頭痛は女性に多くみられます。これは、女性ホルモンの分泌バランスの変化によって片頭痛が発生することがあるためです。


そのほか、片頭痛には予兆症状と前兆症状があります。頭痛が始まる1~2日前から数時間前に発生する予兆症状には、主に次のようなものがあります。

「予兆」の症状は、
精神的に落ち込む(うつ状態)、イライラする、怒りっぽくなる、情緒不安定になる、気分がすぐれない、あくび、空腹感、眠気、疲労感、集中困難、頸部や肩のこり、特定の食べ物への嗜好、光過敏、音過敏、匂い過敏、悪心、霧視、顔面蒼白などです。


【出典】
岡山大学病院薬剤部ホームページ

前兆症状では、頭痛が始まる直前、あるいは頭痛と同時に次のような症状がみられます。

・視野の中に小さな欠損部が発生して徐々に拡大する
・視野の欠損部から、ギザギザとした光の波が現れ四方に広がり、その部分がはっきりと見えなくなる「閃輝暗点(せんきあんてん)」が出現することもある
・顔や身体にチクチクとした感覚が発生する など

1.2 片頭痛の症状

片頭痛が起こると、「休みたい」「寝込みたい」と感じるほどの強い痛みのほかに、いくつかの症状が現れることがあります。痛みと合わせて吐き気や嘔吐、光や音に過敏になる光過敏、音過敏が出ることがあるでしょう。

2.片頭痛の誘因

片頭痛がなぜ、どのようにして起こるのか、その原因は解明されていません。


片頭痛の誘因と考えられているものには、過労や不安、ストレスをはじめ次のようなものがあります。

・強い光や騒音
・天候の変化
・睡眠不足または過眠
・アルコール
・空腹
・月経、妊娠、出産など女性ホルモンの分泌バランスの変化

3.片頭痛の痛みを緩和する3つの対処法

片頭痛による強い痛みが出た際には、次の3つの対処法を試してみましょう。

  1. 静かな場所で横になり、安静にする
  2. 冷たいタオルなどで痛む部位を冷やす、または温める
  3. 医療機関を受診し、薬を服用する


片頭痛が起こったときには、まず静かな場所で安静にするよう心がけます。そのまま睡眠を取っても良いでしょう。業務中などで横になることが難しい場合には、椅子に座り動かないようにすることで痛みが軽減する可能性があります。


痛みを緩和するには、冷やす方法と温める方法があります。痛みが軽減されるのは「冷やす・温める」のどちらなのか、自分に合った方法を選択しましょう。


また、片頭痛の回数が増えている場合や、いつもよりも強い痛みがある場合は、頭痛外来、ペインクリニック、脳神経外科・脳神経内科などを受診することも有効です。一般内科でも対応可能です。

4.痛みが出る前に!片頭痛を予防しよう


片頭痛は、片頭痛発作の誘因となる生活習慣などの改善で予防できる可能性があります。


生活習慣においては、疲労やストレスを溜めすぎないよう心がけ、精神をよい状態に保つことが大切です。睡眠時間の過不足や空腹も片頭痛発作の誘因であるため、睡眠時間や食事の時間が不規則な方は、正しい生活リズムを身につける必要があります。


また、光や音による刺激を避けるために、日差しの強い日の外出時にはサングラスをかける、混雑している場所に出かけないなどの工夫も重要です。


女性の場合、女性ホルモンの分泌バランスの変化によって起こる片頭痛を防ぐために、月経時には前述した予防法をより一層心がけると良いでしょう。

5.片頭痛を理解して生活の質の向上を目指そう

片頭痛の痛みは強く、人によっては仕事や日常生活にも支障をきたすほど辛く重いものです。痛みによって作業能率が低下すれば、片付けなければならないタスクが後ろ倒しになり、さらに疲労が蓄積してしまうことも考えられます。

片頭痛の特徴や対処法、予防法を理解して実践することで、痛みや発作の回数を軽減できる可能性があります。
生活の質の向上のためにも、片頭痛発作の際には横になり安静を心がけるなどの対処法を実践しつつ、生活習慣を見直して片頭痛の予防に努めてみましょう。


<編集部より>
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≪執筆者プロフィール≫
ライター:髙橋 みゆき(たかはし みゆき)
2016年よりライター・編集者。各種民間保険、介護、医療、ITなど幅広いジャンルの記事を企画・執筆。
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参考

※当記事は、2023年7月時点に作成されたものです。
※医師の診断や治療法については、各々の疾患・症状やその時の最新の治療法によって異なります。当記事がすべてのケースにおいて当てはまるわけではありません。

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